読んだ感想、、RPMの実践方法に関しては正直よく分からなかったです(笑)ただ得られるものはとても多かったですよ!
どんな人におすすめ?
重めの自閉症など言葉の発達に問題があって発語がないお子さんとコミュニケーションを取りたい!という方。
文字盤などコミュニケーションツールについて知りたい方。
著者はどんな人?
インドご出身のソマさんという女性です。息子さんが重度の自閉症です。
息子さんが外界とのコミュニケーションを行うための手段としてRPM(ラピッドプロンプトメソッド)と現在呼ばれているアルファベットを並べたボードによる意思疎通を編み出した方です。
現在は米国に移住され、息子さんだけでなく障害をお持ちの他のお子さんにもRPMを教授されておられます。
別記事でご紹介しているイド君もソマさんの生徒さんです。
本のどこが役立った?
ソマさんが自閉症の息子さんの為に編み出したコミュニケーション方法で、日本だと東田直樹さんの為にお母さんが自作したコミュニケーションボードと似たものかなと理解しました。
この本を購入した当時はshiro君完全無発語時代だったのでRPMなる方法でコミュニケーション取れれば、、と思ったものの実際にはこの本を読んでもあまり具体的な実践方法が分かりませんでした。
そうこうするうちに佐久間徹先生のフリーオペラントに巡り合い、コミュニケーションボードなどの道具を使わない「逆模倣による発語の促し」を行った結果としてshiro君が見事に発語!
ですのでRPMや絵カードやペックスを自閉症児とのメインのコミュニケーションツールにすることは結果的にはありませんでした。
RPM系とフリーオペラント系のいずれが有効かは障害の程度も関係すると思います。あとは実行する保護者側の性格上の向き不向き。フリーオペラントをやっている保護者の方って私も含め「ツール使うのは最終的にめんどくさくて無理だった、、」と言っている気がするのでツールへの情熱の有無かもしれません😅
この本を読んで一番よかったのは知的障害というのは究極のところ「口を動かすことなどを含む運動機能などの障害であって思考力の低さの障害ではない」ということを確認できたこと、その信念に基づいて行動しているソマさんや生徒さんの存在を知れたことですね。
日本の障害の区分の「知的」というのも誤解を招く悪因かなあとも思います。知的障害って言ってしまうと思考能力の欠如を連想してしまうのは私だけでしょうか?自閉症というネーミングにも人との関わりを嫌うなどのマイナスイメージの想起があると思います。どこかの段階で「身体の内で特に脳の機能野の間の連絡に障害がある状態」というように名称自体変える必要があるんじゃないでしょうか?
知的障害とか精神障害とかいうインパクト強めで誤解を招くようなネーミング自体の弊害って大きいよなあ、と思うのです。
ソマさんは息子さん以外の生徒さんも今ではたくさん抱えておられ、多くのお子さんがソマさんの信念に導かれてQOLを向上させているとのことです。どんな形であれ言葉を獲得できるか出来ないかで生活困り度は大きく大きく変わってきますから、1人でも多くの方々が何らかの方法で言語獲得することを願ってやみません。
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