障害児育児ママが自閉症児の将来の就職に繋がる学校選びを考えてみました!

学校選び
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小学校どうしよう?中学校どうしよう?障害児育児では進路の選択に大きな責任が伴います。子供の精神的経済的自立につながる学校選びを「就業」をゴールと捉えて考えてみました!

18歳の春がきた!障害者として働くのか?健常者として働くのか?どっち?

まず最初に以下をイメージしてみてください。

  • 障害者として障害者雇用で働くには障害者手帳が取得できなければなりません。お子さんは18歳で療育手帳や精神障害者保険福祉手帳が取得できそうでしょうか?取得した方が良いと思いますか?
  • それとも障害者手帳は取得できそうもない状況になりそうでしょうか?取得しない方が得な状況でしょうか?
  • 今は手帳があるけれども学齢期の途中で対象外と判断される可能性はあるでしょうか?その場合は特別支援学校に行けなくなります。
  • 一般的な特別支援学校の高等部を卒業した場合の就職率は思っている以上に低く、就職したとしても薄給であることが現実です。
  • 中卒で仕事を見つけることは現在の日本では事実上ほとんど可能ではありません。ですので高校への進学はほとんどマストです。

以上を前提として学校選びをスタートしてみましょう!

小学校選び

普通の小学校と特別支援学校どちらにするか、我が家でもすごく悩みました。

学習内容:特別支援学校ではまず身辺自立を学びます。その後3年生くらいから読み書き算数を始めます。普通小学校では身辺自立は出来ているのが前提なので学びません。1年生で読み書き算数を学び始めます。

教員の数:特別支援学校では担任が2名つきます。1クラスの生徒数上限は6名です。普通小学校では1名です。1クラス生徒数は35名です。支援学級の場合は8名です。

送迎:特別支援学校はバス送迎が利用できます。普通小学校は子供自身の自力通学ですが、支援級では学校への送迎が必要な場合があります。

特別支援学校に行くのか、普通小学校に行くのかの判断基準は「トイレ・食事・着替え・移動が1人でできるか(身辺自立)」だと言われています。身辺自立していなければ支援学校、できれば普通学校。

普通学校の中でも知的遅れ(言語発達の遅れ)があれば支援学級(知的)、知的遅れはないものの個別支援が必要なら支援学級(情緒)、個別支援不要なら普通学級となります。

知的か?情緒か?この違いも大きいです。情緒のお子さんは学習的には同学年の学習を行うので「どの学年で普通級に戻すか?」を常に考えていく必要があります。情緒学級のお子さんは療育手帳の対象でないので支援学校高等部への進学は実際には不可能です。普通高校もしくは特別な配慮のある普通高校への進学が想定されます。

知的の場合は同学年よりゆっくりの学習進度になります。ですがこの「ゆっくり」についても先生と保護者で方向性を擦り合わせていく必要があります。それは高校以降の進路・就業の問題につながってくるからです。支援学級(知的)を選択した場合はその時点で高校はどうするか考えておく必要があります。高校の種類によって必要な学力が異なるからです。本人には学ぶ素養があるにも関わらず平仮名カタカナしか教えてもらえない、とならないように気を付ける必要があります。

支援学級に行くほどではないけれど普通学級だけでは、、とういう場合は「通級」と言う普通学級に在籍しながら週に1・2時間だけ専門性のある個別の指導が受けられる制度もあります。「言葉の教室」などの名称で呼ばれているものです。自校に通級がない場合は他校へ保護者が送迎する必要があります。

以上は原則的なことで、実際には地域の状況により異なってくると言うのが現役障害児育児ママの感想です。

地域の財政状況により支援学校が妥当でも不可能、支援級に行きたくても断られる。って感じです。

我が家の王子様shiro君は軽度知的障害で療育手帳がある自閉症児+身辺自立度30%くらいでしたが普通学校の支援級に通っています。

支援級の受け入れ態勢が整っており、快く責任をもって迎え入れてもらえたからです。学習意欲が高い子なので読み書き算数の力を小1から伸ばせたのは本当に良かったと思ってます。

ただ、これはあくまでもこの普通学校の支援級だからの話です。実際に隣の校区の小学校では見学5分でお断りされたりもしてます。

学校差、地域差が信じられないくらい大きいです。

なので原則的なことを心に置きつつも学校見学を少なくとも5校は行って検討してみて欲しいなって思います。(別の記事で実際の我が家の見学についてまとめてます。)

中学校選び

中学に入学するとすぐに中学卒業後の進路の聞き取りがあります。

ですので小学校卒業の時点で特別支援学校高等部に進学するのか、通常の高校へ行くのか、第3の選択肢である「特別な配慮のある高校」へ行くのかを考えておく必要があります。

小学校で支援学校を選んでいる場合は中学は基本的にそのまま持ち上がりです。

普通小学校の支援学級に在籍している場合は支援学校中等部に行くのか、普通中学の支援級へ行くのか、普通中学の普通級に行くのかを考える必要が出てきます。

支援級に行くメリットは普通学級の定型発達のお子さんとの交流があることです。学習環境も整っています。定型発達者に混じって働ける可能性が広がる為、より高い給与での就業につながります。一方で交流自体がトラブルにつながったり本人の負担になることもあるのがデメリットです。支援学級には「作業訓練」という科目が入ってくるのですが普通学校の設備では十分な作業訓練ができないのも欠点です。

支援学校のメリットは「作業訓練」と「自立訓練」が充実していることです。デメリットは定型発達者との関わりがなくなってしまうこと。また「特別支援学校卒業」という履歴が残ってしまうため、就業の選択肢が現実には狭まってしまいます。

普通中学の通常学級に行かない場合、内申点がつかないことが多いです。そうなってしまうと普通高校への進学は事実上無理という事態になります。

私立中学へ行く、という選択肢も最近では検討対象になってきています。特別支援に特化した私立中学が出てきたからです。(不登校に特化した公立中学も出てきてます。)N中など通信制中学校も登場しました。学費が高くなるという問題はありますが、考慮する価値のある選択が配慮のある私立中学です。

shiro家でも目下の悩みは高校につながる中学選びです😓

現状の候補としては私立中高一貫校と公立の普通中学の支援級の2択で考えています。私立の方は受け入れて貰えるとも限らないのですが受け入れてもらえた場合に高校卒業資格を取れるだけの学力にshiro君が到達できるのか、を考えないといけないんですよね😅

小1の現状ではちょっとまだ分からないけれど。とはいえ学習をどれだけ頑張らせるかという部分では既に考えないといけないというジレンマがあります。

高校選び

就労訓練がメインの特別支援学校高等部に行くか、普通の高等学校に行くか、の2択になります。

特別支援学校高等部には「普通の特別支援学校」と「高等特別支援学校」の2種類があります。

普通の支援学校は形式上の入試はありますが原則全員合格します。高等特別支援学校には選抜試験があります。また、自力通学できることも選考の条件になります。いずれの支援学校入学も障害者手帳が必須です。高校卒業資格は得られません。ですので「高卒」を条件とする会社には採用されないといったデメリットが生じてきます。

普通の特別支援学校高等部からの就職率は予想以上に低いです。就職したとしても給与が低いなどの問題もあります。このような問題解決のために「高等特別支援学校」が増えてきています。高等特別支援学校の就業訓練の質は高く、就労率も普通の特別支援学校に較べて特段に高くなっています。ですので特別支援学校高等部に行くなら「普通の」より「高等」を選べた方がお得なのです。「高等」の入試では小4から小5の学力問題が出題され、自力通学が出来なければいけないません。中3の入試で小4から小5の学力に到達するには逆算すると小6で小3終了までを修了する必要があります。

特別高等支援学校を目標とするならば小学生のうちから学校側と連携して小6で小3修了ができるように調整する必要があります。

普通の高等学校には「普通の学校」と「特別な学校」の2種類があります。特別な学校とは支援級から進学できる(内申点が不要)学校や不登校に特化した学校などです。いずれの場合も高卒の資格が得られるのがメリットです。障害者であるという経歴も残りません。

普通の高校に進学したいと思ったら内申点が必要です。中学入学してすぐに「普通高校を受験するので内申点が必要」ということを学校側と話し合って進めていく必要があります。

特別な高校の代表が「通信制高校」です。特別な高校では高卒卒業資格の取れる最低限74単位の取得を目指します。マンツーマンや少人数制があります。出席も少なくてよく1日2〜3時間の学習で卒業可能です。特別な高校に必要な学力は中3時点で小6〜中1くらいです。それでも卒業時点での資格は普通の高校と変わらない「高卒」です。

通信制だと1人で勉強できる子じゃないと厳しいのでは?というのもあるんですが、明逢館高等学校SNECという特別支援の専門性の高い個別の通信制高校もあったりします。不登校や支援級のお子さんを受け入れており入試は作文と面接のみで内申点は不要、入学後は個別指導という特別な高校です。マイプロと言って好きな事を深掘りして学んでそれを単位にできる特別な制度まであるんです。すごい!

公立の高校でも大阪では「自立支援コース」という療育手帳保有者が勉強できる特別な公立高校もあります。

「特別な高校」は私立公立問わず増加傾向です。普通の高校にこだわらず「特別な高校」を選べる時代になってきています。

我が家の進学プラン

と、ここまで見てきて我が家の王子様には何がなんでも高等特別支援学校は目指してもらいつつ、更にもうワンランク上の学力が望まれる特別な高校も隙アラバ狙ってもらいたい、、って思っているママがいます😅

ただし、、普通学級というのはshiro君にはハッピーな選択肢ではないと思ってます。しっかり療育手帳も取れちゃう子には個別支援と合理的配慮がやっぱり欠かせないです。

  • なので小学校はこのまま支援級にいて小3修了の学力目標に進めていく。
  • 中学は特別な配慮のある中高一貫校へ行くか公立の支援級へ行く。
  • その後は学力に応じて特別高等支援学校か特別な高校へ行く。

と、ちょっと考えとしてはまとまってきました!

今回の記事は山内康彦さんの「特別支援が必要な子どもの進路の話」をもとに作成させて頂きました!18歳以降の就業についてはこちらの記事でまとめてます!

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